車椅子生活に備えて、リフォームをすることにした。
主要な柱だけを残し、屋根も壁もすべて取り払う。
今流行のスケルトンリフォームだ。
完成するまで、近くの賃貸マンションに移った。
室内は段差がなく、車椅子でも動きやすい。
ところが、トイレと浴室が狭い。介助者が一緒に入れない。
入浴は、看護小規模多機能型居宅介護(看多機)に通うことにした。
週2回スタッフが迎えにくる。裏の出入口まで車椅子で行く。
送迎車に乗るためには、3段の階段を降りなければいけない。
車椅子から立ち上がり、片手で手すり、もう片方で杖を突く。
スタッフにズボンの後ろを持たれ、階段を降りる。
怖い!
毎回、階段の昇降が怖かった。
![](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/majiki61/20240606/20240606150123.jpg)
そこで、自作の「介助用腰ベルト」を考案した。
介助者もしっかり持てる。私も ”守られている感” を得られる。装着感も良い。
外出時には必ず装着した。
【腰ベルトを装着した動画作成を計画中】
さて、看多機の利用者は、私以外、60-70歳代はいない
80-90歳代の大先輩ばかりだ。
若僧が先輩方をかき分け、車椅子で奥に進む。
申し訳なく、気恥ずかしい。
風呂前にY看護婦がバイタルを測る。
毎回、私の坊主頭を見て ”毛が生えてますよ” といじる。
“成長が遅いだけ”と返す。
入浴後は、言葉の訓練。
”表情筋を使って、目を大きく開いて”
言わるまま誇張して、言葉を発する。
その表情を見て、Y看護婦がケラケラと笑う。
完全に遊ばれている。だが、そんな時間が楽しい。
お気に入りの看護師だ。
リフォームは12月下旬に完成する。ここへ来るのも、あと1ヶ月ほどだ。
ところが、突然行けなくなった。
入院したからだ。
その入院が、私の状態を大きく変えることになる。
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