どうする ALS  

         59歳でALSと診断された。定年退職まで、あと8ヶ月の頃だった。 ALSとともに4年目に入った。 その間に呼吸器が付き、手足が動かなくなった。 これからどうするのか…  日々の感情や考えを綴っていきたい。

2話 回顧録1 : 発症

最初に「おかしいな」と身体の変調を感じたのは、呼吸と飲み込み、そして歩行だった。
コロナ禍でマスクを付けると呼吸が苦しい。飲み物をぐびぐび飲むと度々むせる。そして連続歩行がしんどかった。

8月に耳鼻咽喉科で診てもらった。原因は分からない。近くの病院でもはっきりせず、神経内科の受診を勧められた。

時間だけが経過していく。
どこの病院で診てもらおうか、悩んでいたところ、幼なじみが脳神経内科のA先生を紹介してくれた。
ご年配(ごめんなさい)だが、すごく偉い先生で、すぐに「運動ニューロン疾患」と診断された。説明も受けた。
先生の勧めで京大病院に検査入院することにした。結果は変わらず治療方法もないと告げられた。

この先、どのような身体になるのか、おぼろげに自分の運命を悟った瞬間だった。

※のちに、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病名になった。